環境とアート
自己完結のアートではなく、住む人や訪れる人それぞれのアートに対する思いをくみ取り
それを表現することで環境(空間)に華やかさ、くつろぎ、豊かさなどを与えることが出来るのではないかと思っています。
水や空気と同じように、アートは人のくらしに不可欠なものであると思います。
アーティストステートメント
子供の頃、自分にとって極めて都合の良い、極めて居心地の良い空想を
しては、何時間でもその中にどっぷりと浸かって楽しむという癖があった。
或る時は何処かの国のお姫様だったり、或る時は世界を飛びまわる
国際線のスチュワーデスであったりと、今思えば何らたわいもない
テーマな訳だが、その頃はそれはもう自分の空想の世界に完全に酔っていて、
その思いが強く継続している時などは1年位同じストーリーが
ずっと展開していた。
そして、段々それが実際の話であるかのように思えてきて友達に
話したりしたが、あまりに私が真剣に話したので、
不思議そうな顔をしつつも彼女たちもまた、話に引き込まれ帰宅時間が
いつもの3倍ぐらいかかったりした。
今、ここ何年かの美術制作に関するコンセプトを改めて考えると、
ふと子供の時の遊びというか、この癖を思い出す。
常に自分にとって心地よく、何の束縛もなく、
自分を表現するにも一番私自身がそれに向けて熱くなれるもの−−
ちょうど子供の頃の空想癖が今に重なる−−
あれは自分の内側への自己表現だったかも知れないが、
外への表現も同じと思いたい。
自分自身がまず一番楽しめて、そして自分以外の人や環境にも、
これが私だという事が自然体で心地よく受け入れられ、
それでいて強く印象づけたい……。
さらに素材や制作段階・表現方法も自分の体質にしっくりくるものを探し、
表現したい。
欲張りなところは昔も今も変わっていないようで、
ある意味で自分の居心地の良い空間の中で酔っていたいために、
未だに現実と空想の間を行ったり来たりしているのかもしれない。
大島 真理 プロフィール
武蔵野美術短期大学専攻科終了
武蔵野美術大学美学・美術史研究室副手を経て、
美術製作活動 個展開催多数
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作品
銀座ギャラリーQ 1987
Installation (HODOMURA) 900×1800 1993
Collaborate with MARK KOSTABI 430×330 1993
Composition1 1000×1210 1997
U邸